日本語教育

「何階ですか」は「なんかい」か「なんがい」か。

日本語教師養成講座は現在Zoomを用いてオンラインで行われています。

模擬授業をブレークアウトセッションによる小グループで実践しました。

「生活者のための日本語教育」というテーマだったので、私は「買い物で商品の場所をたずねることができる」という目標を設定して授業を行いました。

さて、授業後に先生から1つご指摘をいただきました。

「何階ですか」というときは「なんかい」ではなく「なんがい」という方がベターである。

NHKのキャスターなどもそのような音にしているとのこと。

気になったのでNHKのホームページで調べてみました。

「階」「回」の違い

古い日本語では、「1階、2階、3階、4階」は[イッカイ、ニカイ、サンガイ、シカイ]と言っていました(17世紀はじめの資料に記録されています)。「3階[サンガイ]」および「何階[ナンガイ]」が濁るのは、「『ん』のうしろは濁ることが多い」という日本語の傾向によるものです(ただし「~回」の場合は「3回[サンカイ]」「何回[ナンカイ]」なので、すべての場合に「ん」のうしろが必ず濁るというわけではなく、この傾向が規則的にある語と、もともとない語とがあります)。

https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/090.html

なぜ「4階」は「しかい」ではないのか

「シ」は「死」に通じる、という発想(忌みことば)から、「シカイ」の「シ」を「ヨン」に取り替えて[ヨンカイ]と言うようになりました。「シ」を「ヨン」にそのまま替えただけですから、[ヨンガイ]にはならなかったのです。「~階」の読み方には「『ん』のうしろでは濁る」という規則があったのですが、[ヨンカイ]という新しい言い方が生まれたことによって、「規則違反・例外」が出てきてしまいました。ここで、規則を捨ててこの際「3階」「何階」も[サンカイ][ナンカイ]にすればすべて「~カイ」で統一するのですっきりするのではないか、という考えが生まれたのだと想像できます。

https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/090.html

日本語教育の教科書はどうなっているのか

私は仕事で『できる日本語』という教科書を使っています。

さて、この教科書での読みがどうなっているかというと、「何階」(なんかい)なんです。

上述したような「撥音の後は濁音になる」という規則を捨てた考えを取り入れていいるのではないでしょうか。

う~む、奥深い…。